包装材の歴史

日本では古代より優れた包装材が開発されてきました。例えば奈良時代には、年貢の輸送に瓶や箱、袋が使われましたが、それらは運搬を助けてくれました。竹で編んだものや櫃、木桶までありましたが、いずれも複雑な構造をした立派なものでした。江戸時代に入るとさらに発展し、木製の容器も一般的になりました。それに加えて金属やガラスが使われるようになったのは、明治時代以降のことになります。
 ところで昭和30年代以降になると、包装の革新が起こります。というのも、丁度スーパーマーケットが広がった時期に当たるからです。流通のあり方が一変して、包装材の需要が一気に高まりました。またこの時期はプラスチックも使われ始め、包装業界は一気に塗り替えられることになりました。もちろんそれまでの金属、ガラス、紙、木も使われ続けましたが、プラスチックへの依存度が日増しに高まっていったのです。消費者のライフスタイルも多様化する中で、それに応じた包装材の需要が高まることにもなりました。
 消費者としては、当然ながら安価で丈夫な包装材を求めます。また機能的で、安全でもある包装材を欲します。従って包装材メーカーとしてもそれらの需要に応えるべく、大きな社会的責任を負っています。法令順守はもちろんのこと、消費者保護という基本理念、環境対策、安全性、利便性、デザイン等、枚挙に暇がありません。包装材はそもそも内容物を保護しなければなりませんが、それだけでは消費者は満足しません。軽い包装材、持ちやすい包装材、安全な包装材、加工可能な包装材、デザイン性のある包装材が求められるのです。

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