無菌・無菌化充填包装システム

我が国において無菌・無菌化充填包装システムが確立しているのは、牛乳、果汁飲料、茶飲料、ミネラルウォーター、米飯、豆腐などで、容器としては、紙容器、PETボトル、プラスチック成形容器が使用されています。内容品は加熱殺菌され、無菌に保たれた装置内で殺菌された包材に充填されます。飲料の無菌化包装には、紙容器とPETボトルが適用されています。牛乳、クリームなどの乳製品、コーヒー、スープなどの場合、カートン内部は過酸化水素水、スチーム、ホットエアで殺菌されます。ブリック型紙容器の殺菌は、ロール状態で過酸化水素水(30%、80℃)に浸漬することによって行われ、PETボトルの無菌充填システムでのボトル・キャップの殺菌は、一般に過酸化水素水と過酢酸の混合希釈液が使用されます。内容品は、pHの程度に応じた殺菌条件で加熱殺菌されます。包装米飯は当初レトルト米飯が開発され、透明レトルトパウチやPP系トレイの製品が多く消費されました。無菌米飯は電子レンジで簡単に加熱できることと、レトルト米飯よりも味の点でも優れているため、レトルト米飯に代わって主流となりました。脱酸素剤が封入された米飯パックやアクテイブバリアトレイが適用されたものは、常温販売されています。固形食品の無菌化包装システムは、バイオクリーンルーム、設備機械と食品の洗浄・殺菌システム、食品製造機械および無菌化包装機械より成り立っています。スライスハムの無菌化包装システムでは、バイオクリーンルーム、洗浄・殺菌装置と食肉加工品の加工機械や包装機械が一体化されています。スライスチーズや惣菜などは、バイオクリーンルーム内で無菌化包装とガス置換包装の両者が行われているものもあります。無菌化充填包装の代表的な用途例として、スライスチーズ、カニかまぼこ、スライスハム、ソーセージなどは冷蔵販売されています。その他、無菌充填包装として、乳製品では、コーヒー用ミルクが代表的な製品です。飲料では紙容器の無菌充填の製品が多く、PETボトル飲料も無菌充填品が多くなってきています。

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